加齢臭とは? 女性のための基礎知識
加齢臭は、中高年になると多くの人が気になりはじめる体臭のひとつです。特に40歳を過ぎたあたりから「なんとなく枕のニオイが変わった」「家族から体臭を指摘された」など、今まで気づかなかったニオイに敏感になる女性も増えてきます。
この加齢臭の主な原因物質は「ノネナール」という成分です。皮脂腺から分泌される脂肪酸が、肌の常在菌や空気中の酸素によって酸化・分解されることでノネナールが生まれます。ノネナールは、「古本のような」「油が酸化したような」「青臭さを含む独特なニオイ」を感じさせるのが特徴です。
なぜ加齢臭が生まれるのか

若い頃は、皮脂の分泌や酸化がそれほど目立たず、加齢臭も発生しにくい状態が続きます。しかし年齢を重ねると体内の抗酸化力が低下し、皮脂そのものも変化していきます。特に40代を超えると、皮脂腺から「9-ヘキサデセン酸」という脂肪酸が多く分泌されるようになり、これが酸化してノネナールが作られるのです。
また、女性の場合は女性ホルモン(エストロゲン)の影響が大きいのも特徴です。エストロゲンは皮脂分泌を抑える働きがありますが、更年期を迎えてホルモンバランスが崩れると、皮脂分泌が増加します。結果、ノネナールの発生も増え、今までなかったニオイが気になり始める、という変化が起こるのです。
1. 皮脂分泌量の変化
- 40代以降、特に男性は皮脂分泌が増加します
- 女性は閉経後、女性ホルモンの減少により皮脂分泌が増える傾向
2. 体内の抗酸化力の低下
- 年齢を重ねると、体内の抗酸化力(活性酸素を除去する力)が低下
- 皮脂が酸化されやすくなり、ノネナールの発生が増える
3. 生活習慣・食生活の影響
- 肉中心の食事や脂質の多い食生活
- 喫煙や飲酒
- 睡眠不足・ストレスなども皮脂の酸化や分泌に影響
加齢臭が発生しやすい部位

加齢臭は全身どこからでも出るわけではありません。皮脂腺が多い部位で発生しやすい傾向があります。たとえば、頭皮や首の後ろ、耳の後ろ、胸元、背中などが代表的です。特にこれらの部位は、洗い残しやすくニオイがこもりやすいため、加齢臭を感じやすい場所でもあります。
- 頭皮
- 首の後ろ(うなじ)
- 背中や胸元
- 耳の後ろ
- わき
- お腹
加齢臭対策のポイント

加齢臭が気になる年齢になっても、すぐに強くなるわけではありません。生活習慣も大きな要素です。肉や揚げ物など脂っぽい食事が多い人や、アルコール・タバコの習慣がある人、運動不足、睡眠不足、ストレスが多い生活を送っている人は、皮脂の酸化が進みやすくノネナールの発生量も増えやすくなります。逆に、野菜や大豆など抗酸化作用のある食べ物を積極的にとり、規則正しい生活を心がけることが大切です。
1. 食生活
- 野菜・果物・大豆などの抗酸化食品を積極的にとる
- 動物性脂肪・油の摂りすぎに注意
2. 生活習慣
- 毎日のシャワーや入浴で清潔を保つ(特に皮脂が多い部位を意識して洗う)
- 睡眠・ストレスケアも重要
- 適度な運動で新陳代謝アップ
3.スキンケア・ボディケア
- 皮脂を落としすぎないよう、やさしく洗う
- 保湿ケアで皮膚のバリア機能を保つ
加齢臭は誰にでも起こりうる自然な現象です。しかし、年齢だけでなく生活習慣や体質によって発生の度合いは大きく変わります。日々のケアやちょっとした心がけで、上手に向き合っていきましょう。
※ご注意 本記事は、生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の医療的効果や症状の改善を保証するものではありません。内容のご利用にあたっては、あらかじめご了承ください。
美容皮膚科・美容外科医
1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。







