運動不足が「汗の質」を悪化させるって本当?
汗は私たちの体温を調整するために欠かせない機能。ところが、同じ「汗」でも、サラサラと気持ちいい汗と、ベタつきやニオイが気になる汗がありますよね。実はこの違いのカギを握るのが、日頃の運動習慣なんです。
サラサラ汗とベタベタ汗の違い

汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」があります。日常でかく汗の多くはエクリン腺から分泌されるもの。ここから出る汗は本来、ほとんどが水分とミネラルで、サラッとしていて無臭に近いのが特徴です。
ところが運動不足になると、汗腺があまり使われず“なまけがち”に。するとミネラルを再吸収する働きが弱まり、汗に塩分や老廃物が多く含まれてしまうため、ベタつきやすく、ニオイも強まりやすいのです。
運動不足で起こる「汗トラブル」
本来、汗は体温を調整してくれる大切な働きを担っています。ところが、運動不足で汗をかく機会が減ると、そのバランスが崩れやすくなってしまいます。
まず影響が出やすいのが汗腺の機能。使われない汗腺は徐々に働きが鈍くなり、サラリとした透明な汗ではなく、ベタつきやすい汗を出すようになります。さらに、普段から汗をかく習慣がないと、急に気温が上がったときや運動をしたときにうまく汗が出ず体温を下げにくくなるため、のぼせやすさや疲れやすさにつながることも。
加えて、汗に含まれる成分にも変化が。運動不足によって汗腺が“なまける”と、ナトリウムやカリウムといったミネラルの再吸収が不十分になり濃度の高い汗になりがちです。この濃い汗は皮膚の常在菌と反応しやすく、独特のニオイを放ちやすいという点も見逃せません。
汗質改善のための「汗トレ」習慣

そんな汗トラブルを防ぐためにおすすめしたいのが、日常に「汗トレ」を取り入れること。
例えば、ウォーキングやヨガなどで30分ほど軽く体を動かし、じんわり汗をかく習慣をつけることは、汗腺を鍛え直すうえでとても効果的です。
また、毎日の入浴も立派な汗トレになります。ぬるめのお湯にゆったり浸かることで、汗腺が刺激され、サラサラとした“質のよい汗”をかける体質へと導いてくれます。
そして忘れてはならないのが水分補給。しっかり水分を摂ることで汗の質は透明でサラリとし、美肌にもつながっていきます。
運動不足は「汗をかく機会の減少」だけでなく、「汗の質そのもの」を悪化させる原因に。
日常で少し体を動かすだけで、サラサラと快適な汗に変わっていきます。
心地よい汗を味方にして、夏も冬も清潔感のある美しさをキープしましょう
※ご注意 本記事は、生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の医療的効果や症状の改善を保証するものではありません。内容のご利用にあたっては、あらかじめご了承ください。
美容皮膚科・美容外科医
1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。





