DEOLIFE JOURNAL 気になるニオイ、解決のヒント集

加齢臭とは

加齢臭(かれいしゅう)は、加齢に伴って体から発生する独特の体臭のこと。この現象は主に中高年以降の男性や女性に見られますが、その原因や予防法については多くの人が知らないことが多いです。

本記事では、加齢臭の原因、特徴、影響、そして対策について詳しく解説します。

目次

加齢臭のメカニズム 

加齢臭の主な原因は、体内で発生する脂質の酸化によるものです。特に40代以降になると、皮脂腺から分泌される脂肪酸(パルミトオレイン酸)が酸化し、ノネナールという化学物質が生成されます。このノネナールが、加齢臭の元となる独特な匂いの原因です。

また、加齢によるホルモンバランスの変化や代謝機能の低下も影響しています。これにより、若い頃にはあまり感じなかった体臭が顕著になることがあります。


加齢臭の特徴と発生箇所

加齢臭は一般的に、“青臭い”または“油っぽい”ような匂いと形容されます。以下の部位で特に強く感じられることが多いです:

耳の裏:皮脂腺が多いため、ノネナールが生成されやすい。
首の後ろ:汗腺と皮脂腺が集まるエリア。
背中:特に肩甲骨周辺は皮脂分泌が多い。
頭皮:髪の毛に匂いが吸着しやすい。

これらの部位を重点的にケアすることで、加齢臭の発生を抑えることが可能です。


加齢臭の社会的影響

加齢臭は本人だけでなく、周囲の人々にも影響を与える可能性があります。職場や公共の場で匂いが原因でストレスを感じたり、対人関係に支障をきたすこともあります。特に日本のように清潔を重視する文化では、体臭に対する意識が高く、加齢臭が周囲の不快感を生むことがあります。このため、適切なケアが重要です。


加齢臭を予防する生活習慣

バランスの取れた食事
肉類や脂っこい食品を控えて野菜や果物を多く摂取し、抗酸化作用のある食品(ビタミンC、ビタミンEを含む)を意識して取り入れましょう。

適度な運動
新陳代謝を促進し、老廃物の排出を助ける。

ストレス管理
ホルモンバランスを整えるために、ストレスを軽減することが重要です。

適切な入浴と洗浄
加齢臭が発生しやすい部位を重点的に洗い、皮脂の過剰分泌を防ぐ。


加齢臭対策の具体例

専用のボディソープやシャンプーを使用
加齢臭専用の洗浄製品は、ニオイの洗浄に特化した成分を含んでいるものがあります。

衣類の管理
通気性の良い衣類を選び、こまめに洗濯することで匂いの付着を防ぎます。

デオドラント製品の活用
制汗クリームや消臭シートを使用し、日中の匂い対策を行いましょう。

皮脂ケア
耳の裏や首周りをアルコールシートで拭くなどの小まめなケアを心がける。


加齢臭は自然な加齢現象の一部ですが、適切な知識と対策を持つことでコントロールすることができます。

加齢臭についての理解を深め、健康的で快適な毎日を過ごしましょう。

編集 ソシアス 美緒先生

美容皮膚科・美容外科医

1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。

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