汗をかきたくないから「水分控えめ」は逆効果?ニオイのないサラサラ汗をつくる水分補給の極意
「汗ジミが気になるから」「ニオイが不安だから」と、お出かけ前や仕事中に意識して水分を控えていませんか?汗をかきたくないというお気持ち、とてもよく分かります。しかし、ニオイ対策という観点から見ると、「水分補給を我慢すること」は実は大きな逆効果。
今回は、水分不足がもたらす「ニオイ汗」のメカニズムと、体臭を抑えるための正しい水分補給のコツを深掘りして解説します。
そもそも、なぜ「水分不足」がニオイを強くするの?

汗の原料は、私たちの体を流れる「血液」です。水分をしっかり摂っている時の汗は、99%以上が水分で構成されているため、限りなく無臭に近い「サラサラ汗」になります。ニオイを抑えるためには、「汗をかかないこと」ではなく「質の良いサラサラ汗をかくこと」が正解。
しかし、水分を控えて体内の水分量が不足すると、以下のような悪循環に陥ってしまいます。
老廃物の濃度が高まる
体内の水分が減ると、血液がドロドロになり、アンモニアや乳酸といったニオイの元となる老廃物の濃度が高くなります。その結果、成分の濃い「ニオう汗」が分泌されてしまいます。
汗腺の働きが鈍る
水分を控えて汗をかく機会を減らしてしまうと、汗をろ過する「汗腺」の機能が衰えます。ミネラル分を血液に戻しきれず、ベタベタ・ドロドロとした雑菌が繁殖しやすい汗になってしまいます。
自律神経の乱れに繋がる
水分不足は体のストレスとなり、交感神経を刺激します。これにより、ワキガの原因となる「アポクリン汗腺」からの発汗(精神性発汗)を促してしまう可能性もあります。
ニオイを撃退!「正しい水分補給」3つのルール

サラサラの無臭汗を育てるためには、飲み物の選び方と飲み方が重要です。今日から以下の3つを意識してみましょう。
1. 常温のお水やノンカフェイン飲料を選ぶ
冷たすぎる飲み物は内臓を冷やし、代謝を下げて汗腺の働きを鈍らせてしまいます。基本は「常温のお水」か、麦茶、ルイボスティー、黒豆茶などの「ノンカフェインのお茶」を選びましょう。
2. コップ1杯を「こまめに」飲む
一度に大量の水をガブ飲みしても、体は吸収しきれずに尿として排出してしまいます。起床時、通勤後、入浴前後など、コップ1杯(約200ml)の水分を1日に6〜8回に分けて「ちょこちょこ飲み」するのが理想的です。
3. コーヒーやアルコールは「水分」にカウントしない
コーヒーや紅茶に含まれるカフェイン、そしてアルコールには強い利尿作用があります。飲んだ量以上に体内の水分を排出してしまうため、かえって水分不足を招く原因に。これらを飲んだ後は、必ず同量のお水を追加で飲むように心がけましょう。
「汗腺トレーニング」を取り入れよう

正しい水分補給とあわせて、衰えた汗腺を目覚めさせるケアを行うとさらに効果的です。
湯船にゆっくり浸かる
シャワーだけで済ませず、38度〜40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かり、じんわり汗をかく習慣をつけましょう。
軽い有酸素運動をする
ウォーキングやストレッチなど、息が上がりすぎない程度の軽い運動で、日常的に汗をかく機会を作ることが大切です。
「水分を摂ると汗が出るから嫌だ」と感じるかもしれませんが、たっぷりの水分で体内の巡りを良くしてあげることこそが、ニオイのない清潔な体への一番の近道です。
お気に入りのマイボトルにお水や麦茶を入れて、今日から「内側からのニオイケア」を始めてみませんか?
※ご注意 本記事は、生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の医療的効果や症状の改善を保証するものではありません。内容のご利用にあたっては、あらかじめご了承ください。
美容皮膚科・美容外科医
1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。









