DEOLIFE JOURNAL 気になるニオイ、解決のヒント集

衣替え。衣類に汗のニオイを残さないひと手間

久しぶりに衣替えでクローゼットから出した服を着たら、なんだか汗くさい、黄ばんでいる…という経験はありませんか。しまう前にはニオイを感じなかった服でも、保管している数か月の間にニオイや黄ばみが出てくることがあります。これは洗濯で落としきれなかった皮脂汚れが原因です。衣替えのタイミングでできるひと手間を知っておくと、翌シーズンを気持ちよくスタートできます。

しまっている間に「ニオイと黄ばみ」が出てくる仕組み

汗そのものはほとんどが水分で、洗濯で落ちやすい成分です。やっかいなのは、汗と一緒に肌から出る皮脂です。皮脂は油分なので水になじみにくく、普段の洗濯では繊維の奥にうっすらと残りがちです。特に脇の下、襟、袖口、背中の中心など、肌に密着して汗をかきやすい部分に蓄積します。
この残った皮脂は、時間が経つと空気に触れて酸化します。酸化した皮脂は黄色っぽく変色し、独特の古い油のようなニオイを放つようになります。しまう前は無色・無臭でも、数か月間クローゼットの中で酸化が進むことで、次に取り出したときには黄ばみとニオイになって現れるのです。
さらに、湿気の多い場所で保管すると、残った皮脂や汚れを栄養にカビや雑菌が繁殖し、カビくささが加わることもあります。「保管中の変化」は、皮脂の酸化と湿気による菌の繁殖という2つの要因で起こると考えるとわかりやすくなります。

しまう前にやりたい洗濯のひと手間

衣替え。衣類に汗のニオイを残さないひと手間

普段どおりに洗って乾かすだけでは、繊維に残った皮脂を落としきれないことがあります。衣替えのときだけは、いつもよりていねいに洗いましょう。

1. 「見えない汚れ」を前提に洗う

見た目がきれいでも、一度でも肌に触れた服は皮脂がついています。「まだ着られる」と思ってそのまましまわず、シーズンの終わりに必ず一度洗ってから収納します。

2. 皮脂がたまりやすい部分を予洗いする

脇・襟・袖口は、洗濯機に入れる前に部分的なケアをすると効果が上がります。

  • ぬるま湯(40度前後)に酸素系漂白剤や液体洗剤を溶かし、汚れが気になる部分をつけ置きする
  • 皮脂は温度が高いほうがゆるみやすいため、冷水よりぬるま湯が向いている

3. 本洗いは酸素系漂白剤をプラスする

色柄物にも使える酸素系漂白剤を通常の洗剤と一緒に使うと、蓄積した皮脂汚れや黄ばみのもとを分解しやすくなります。塩素系は色落ちの恐れがあるため、衣類には酸素系を選びます。

4. すすぎと乾燥をしっかり行う

洗剤や汚れが残っていると、それ自体がニオイや変色のもとになります。すすぎは十分に行い、乾燥は「完全に乾かす」ことを徹底します。生乾きのまま収納すると、繊維に残った水分でカビや雑菌が一気に増えます。天日または風通しのよい場所でしっかり乾かし、可能なら乾燥機や浴室乾燥で仕上げると安心です。

収納するときのポイント

衣替え。衣類に汗のニオイを残さないひと手間

洗って乾かした服も、しまい方しだいでニオイがつくことがあります。

  • クリーニングのビニールは外す
    ビニールをかけたままだと通気が悪くなり、湿気がこもってニオイやカビの原因になります。不織布のカバーに替えましょう。
  • 詰め込みすぎない
    ぎゅうぎゅうに収納すると空気が通らず、湿気がたまります。収納量は8割程度を目安にします。
  • 除湿剤・乾燥剤を一緒に入れる
    クローゼットや衣装ケースの下のほうに湿気がたまりやすいので、除湿剤を置きます。定期的に交換しましょう。
  • 防虫剤は「上」に置く
    防虫剤の成分は空気より重く上から下へ広がるため、衣類の上に置くと全体に行き渡ります。
  • 時々空気を入れ替える
    保管期間中に一度、晴れて乾燥した日にクローゼットを開けて風を通すと、湿気がこもりにくくなります。

素材別に気をつけたいこと

  • ウール・カシミヤなどの動物性繊維
    皮脂汚れがあると虫に食われやすくなります。しまう前のクリーニングや手洗いが特に重要です。
  • ダウン・中綿もの
    内部まで乾きにくいので、収納前は普段以上に乾燥時間をとります。圧縮袋に入れる場合も、完全に乾いてからにします。
  • 綿・麻
    黄ばみが出やすい素材です。酸素系漂白剤でのつけ置きが効果的ですが、色柄物は目立たない場所で試してから行います。
  • 化学繊維
    皮脂を吸着しやすくニオイが残りやすい性質があります。ぬるま湯洗いと十分なすすぎを意識します。

取り出したときにニオイが気になったら

対策をしていても、前シーズンにニオイのもとが残ってしまうことはあります。衣替えで出した服がニオうときは、次の方法を試してみましょう。

  1. もう一度、酸素系漂白剤を使ってぬるま湯で洗い直す
  2. 洗えないものは、風通しのよい日陰に半日ほど吊るして陰干しする
  3. 衣類用の消臭スプレーを使う場合は、香りで覆うタイプより、ニオイ成分に働きかけるタイプを選ぶ
  4. それでも黄ばみやニオイが取れない場合は、酸化がかなり進んでいるため、宅配クリーニングのシミ抜きなど専門的なケアを検討する

一度酸化して定着した黄ばみは家庭では落としにくくなるため、「その年のうちにリセットしてしまう」ことが結局は一番の近道です。

まとめ

シーズンオフの衣類にニオイや黄ばみが出るのは、洗濯で落としきれなかった皮脂が保管中に酸化し、湿気で菌が繁殖するためです。衣替えのときだけは、脇・襟・袖口の予洗いと酸素系漂白剤を使ったていねいな洗濯、そして完全な乾燥を意識しましょう。通気を保った収納と組み合わせれば、来シーズンに気持ちよく袖を通せます。

※ご注意 本記事は、生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の医療的効果や症状の改善を保証するものではありません。内容のご利用にあたっては、あらかじめご了承ください。

編集 ソシアス 美緒先生

美容皮膚科・美容外科医

1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。

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