朝起きたときの口臭リセット
“こもり臭”をほどく朝のビューティールーティン
朝、目覚めとともに感じるあのモワッとしたにおい。「体調不良」ではなく、口内環境の自然な変化によって起こるものです。
夜の寝ている間、唾液の分泌はぐっと減少します。日中はサラサラと流れていた唾液が“抗菌のバリア”として働いていますが、寝ている間はその力が弱まり、細菌が増えやすくなります。さらに、舌の表面には白っぽい舌苔(ぜったい)がたまりやすく、ここでも細菌が活動。こうして発生したガスが“寝起きの口臭”の正体。
口呼吸のクセがある方や、エアコンで乾燥した部屋で眠る方は、さらに口内がカラカラになりやすく、細菌の繁殖を後押ししてしまうことも。前夜のアルコールやにんにく料理も、翌朝のにおいに影響を残します。つまり、寝起きの口臭は「睡眠中に乾いた口内」と「夜に残した汚れ」が主な原因です。
就寝前の口腔ケアで“翌朝の差”をつくる

翌朝のすっきり感は、寝る前のひと手間で変わります。
まず、意識したいのは、プラーク(歯垢)の徹底除去。プラークは乳白色〜黄白色のネバネバした付着物で、口腔内細菌とその代謝物のかたまり。放置すると、寝ている間に細菌が食べかすを栄養源として繁殖しタンパク質を分解して臭気ガスを生み出します。だからこそ、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間や歯周ポケットまできちんと掃除することが重要です。
そして忘れてはいけないのが、舌のケア。舌苔はプラークと同じく「細菌と代謝物のかたまり」で、生理的口臭の6割を占めるともいわれています。ただし舌苔には舌粘膜を守る役割もあるため、取りすぎは禁物。専用の舌ブラシや柔らかいガーゼで、奥から手前にやさしくなでるように1日1回程度行いましょう。
仕上げにコップ半分ほどの水を飲む習慣を。睡眠中の乾燥をやわらげ、口内細菌の増殖を抑えるサポートになります。
朝の口臭リセットルーティン

STEP 1|水でうるおす
コップ1杯の常温水で軽くうがい。乾いていた口内を潤し夜の間に残ったニオイ成分を洗い流します。
STEP 2|舌のケア
舌用ブラシや柔らかい歯ブラシで舌の奥から手前へ、そっと数回。強くこすらず“軽く払う”感覚で。
STEP 3|歯間→歯みがき
まずはフロスや歯間ブラシで隙間をきれいに。その後フッ素配合ペーストで歯全体をブラッシング。舌や頬の内側もやさしくなでるように磨きましょう。
STEP 4|仕上げのマウスウォッシュ
口内、全体に行き渡らせ10秒ほどすすぐのが目安。アルコール入りタイプはすっきり感が強く、アルコールフリーはやさしい使い心地。シーンや好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
朝ごはんで“内側から”リフレッシュ

実は、朝の食事も口もとの快適さに直結します。寝起きの一杯の水や白湯で体を内側から潤したら、よく噛める果物や野菜、全粒パンなどを取り入れて。噛む刺激で唾液が自然に分泌され、口の中のクリーンアップにつながります。
さらに、ヨーグルトや味噌汁などの発酵食品は、口内環境を整えるサポート役。食後にいただく緑茶やほうじ茶は、さわやかな余韻を残してくれます。コーヒー派の方は、水や軽い食事を先に口にしてから飲むと、乾燥を感じにくくなります。
寝起きの口臭は、唾液の減少や舌苔、そして夜に残したプラークが原因。だからこそ、「夜の仕込み」と「朝のリセット」の二段構えが効果的。
今日から、寝る前の丁寧な口腔ケアと、目覚めのささやかなルーティンを習慣に。その積み重ねが、翌朝のすっきりした息と、軽やかな笑顔を運んでくれます。
※ご注意 本記事は、生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の医療的効果や症状の改善を保証するものではありません。内容のご利用にあたっては、あらかじめご了承ください。
美容皮膚科・美容外科医
1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。







