「すそワキガ」の原因と正しいケア
すそわきが(外陰部臭症)とは?
「すそわきが」とは、医学的には「外陰部臭症(がいいんぶしゅうしょう)」と呼ばれ、デリケートゾーン(VIOゾーン)から、わきが特有のツンとしたニオイや、スパイスのようなニオイが発生する症状のことを指します。
ニオイは膣内の内部からではなく、主にアンダーヘアが生えている周辺の皮膚から発生します。
すそわきが(外陰部臭症)の根本的な原因は、脇のワキガと同じ「アポクリン汗腺」という汗を出す器官にあります。陰毛が生えている周辺(Vライン、Iラインなど)に多く存在するアポクリン汗腺から出た汗が、皮膚の表面にいる常在菌(雑菌)と混ざり合うことで、特有のニオイが発生します。
さらに、デリケートゾーンは下着で密閉されており、高温多湿になりやすいため、栄養分(汗の成分)をエサにした雑菌が非常に繁殖しやすい環境が整ってしまっているのです。
【要注意】ニオイが強くなりやすい3つのタイミング

すそわきがのニオイは常に一定というわけではなく、体の状態や環境によって強さが変動します。特に以下のタイミングでは注意が必要です。
生理周期(特に排卵期前後)
女性ホルモンのバランスの変化により、アポクリン汗腺の働きが活発になるため、ニオイが強くなりやすい時期です。経血のニオイと混ざることで、より不快感が増すこともあります。
性的興奮時
自律神経の働きにより、アポクリン汗腺が刺激されて急激に汗の分泌が促されます。パートナーに気づかれないか不安になりやすいタイミングでもあります。
汗をかいた時(運動時や夏場など)
全身の体温が上がり、デリケートゾーンがより一層蒸れやすくなります。この蒸れによって雑菌が一気に繁殖し、ニオイが強烈になる原因となります。
自宅でできる「すそわきが」の正しい対策・ケア
ニオイをゼロにすることは難しくても、菌の繁殖を抑え、清潔を保つことで大幅に軽減することが可能です。
専用ソープで優しく洗う(洗いすぎに注意)

ニオイが気になるからといって、洗浄力の強いボディソープでゴシゴシ洗うのは逆効果です。肌を保護する善玉菌まで洗い流してしまい、かえって悪玉菌が繁殖しやすくなります。弱酸性のデリケートゾーン専用ソープを使い、たっぷりの泡で優しく撫でるように洗いましょう。
通気性の良い下着を選ぶ

化学繊維(ナイロンやポリエステル)の下着や、締め付けの強いストッキングは蒸れの原因になります。綿(コットン)やシルクなど、吸湿性・通気性に優れた天然素材の下着を選びましょう。
VIOのムダ毛を処理する(脱毛・除毛)

アンダーヘアに汗や経血、おりものが付着すると、そこが雑菌の温床になります。VIO脱毛や、ハサミ・シェーバーなどで短く整えるだけでも、蒸れを防ぎニオイを劇的に抑えることができます。
食生活の改善(動物性脂質を控える)

肉類や乳製品などの動物性脂質、ジャンクフードを摂りすぎると、アポクリン汗腺が刺激されて汗の分泌量が増え、ニオイが強くなる傾向があります。緑黄色野菜や大豆製品などをバランスよく取り入れましょう。
一人で抱え込まず、まずは正しいケアから
「すそわきが」は病気ではなく、持って生まれた体質(個性)の一つです。決して不潔にしているから起こるわけではありません。まずはご自身の体を責めず、日々の専用ケアや下着の工夫から始めてみてください。どうしても辛い時は、専門のクリニックに相談することで道が開けることもあります。
※ご注意 本記事は、生活習慣に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の医療的効果や症状の改善を保証するものではありません。内容のご利用にあたっては、あらかじめご了承ください。
美容皮膚科・美容外科医
1999年東海大学医学部卒業、順天堂大学大学整形外科医局入局。2005年より順天堂大学麻酔科医局入局し、ペインクリニックで整形外科関連の痛みに関する治療を学び、麻酔科標榜医取得。









